THE WEDDING PRESENT
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Do It Again : a tribute to Pet Sounds
HPR 135

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Do It Again : a tribute to Pet Sounds

FORMAT: various artists CD
RELEASE DATE:6th November, 2006
LABEL: Houston Party Records (Spain)
CATALOGUE No.:
CD- HPR 135

TRACK LISTING:
  1. Oldham Brothers "Wouldn't It Be Nice"
  2. Vic Chesnutt "You Still Believe in Me"
  3. Nobody and the Mystic Chords of Memory with Farmer Dave "That's Not Me"
  4. Centro-Matic "Don't Talk (Put Your Head on My Shoulder)"
  5. Micah P. Hinson "I'm Waiting for the Day"
  6. Raygun "Let's Go Away for a While"
  7. Dayna Kurtz "Sloop John B."
  8. Daniel Johnston "God Only Knows"
  9. Mazarin "I Know There's an Answer"
  10. Jody Wildgoose "Here Today"
  11. Patrick Wolf "I Just Wasn't Made for These Times"
  12. Architecture in Helsinki "Pet Sounds"
  13. The Wedding Present "Caroline No"
PERSONNEL:
David Gedge : Singing and Guitar
Simon Cleave : Guitar
Terry de Castro : Bass and Backing Vocals
Charles Layton: Drums
【解説】
 スペインとポルトガルで新生THE WEDDING PRESENTのカタログを発売しているHouston Party Recordsが企画したオムニバス作品で、2006年に発売40周年を迎えたThe Beach Boys1966年発表の傑作『Pet Sounds』へのトリビュート・アルバム(ちなみに本家The Beach Boys版も40周年記念デラックス・エディションが発売されている)。主にHouston Party Recordsがライセンシーとして作品を発売しているインディーズ・アーティストたちが曲順もオリジナル通りに同作品収録曲をカヴァーしており、TWPはそのエンディングを飾った"Caroline No"をカヴァー。当サイト2005年12月16日付けのニュースでお知らせした通り、2005年秋の欧州ツアー終了後にSheffieldのスタジオで録られたセッションからのもの。つまりは編集盤『SEARCH FOR PARADISE : Singles 2004-05』にボーナストラックで収録されたアクースティック・ヴァージョンと同じ編成での録音になり、『Take Fountain』以降では初となるレコーディングながら結果的に旧TWP末期からCINERAMA中〜後期に在籍した音楽的なパートナー、Simon Cleave在籍時最後のレコーディング音源となっている。そのレコーディングではもう1曲、レックレス・エリック(Wreckless Eric/名門Stiffレーベルからデビューした70年代のパブロックを代表するアーティストの一人)トリビュート作の為の"Whole Wide World"のカヴァーが録音されたが、正式発表は2013年10月発表の限定7インチ盤"Two Bridges"のカップリングに収録されるまでおよそ8年待たされることになった。
 肝心なこのカヴァーのアレンジについては、ダウン・テンポでちょっとサスペンスフルな印象をたたえたエレクトリック・バンド・サウンド主体のアレンジで、Terry de Castroのコーラスを目立たせてデイヴィッドのつぶやくような、いつになく低いキーで歌われるユニゾン・ヴォーカルを配している。後半でオリジナル版ではバス・フルートで演奏される印象的なメロディー・ラインをいかにもTWPらしいスリージーなギター・サウンドでなぞる場面が聞かせどころだが、全体的に何かこの歌詞に別の隠微な意味合いを持たせようとしている意図は感じられるものの、1つ1つの要素が噛み合っておらずどうにもしっくり来ない。このアルバム自体オリジナル版をほぼコピーした様なもの以外は主にオルタナ・カンタリーやブロークン・ブルーズ風の、そもそもの楽想に合わないアレンジでの解釈が多いのだが、カヴァーには定評があるTWP/David Gedgeの力量や経験を持ってしてもこの名曲を攻略するには困難だったようだ。
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