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TITLE: Jump In, The Water's Fine
RELEASE DATE: August 2nd, 2019
LABEL: Come Play With Me
CATALOGUE No.: CPWM10V02(ltd. edition 10 "vinyl picture disc), CPWM7V02(7" vinyl), CPWM7V02J/SHADE026(300copies ltd. clear 7" vinyl)
収録曲目(Tracklisting)
Side A - Jump In, The Water's Fine
Side B - Panama
MV
作品概要/解説
TWP名義でのオリジナル新曲音源としてはインストゥルメンタル主体のE.P.「The Home Internationals EP」以来2年ぶり、ヴォーカル入りの新曲を収録した作品、という意味では2016年9月のスタジオ・アルバム『Going, Going...』以来3年ぶりとなるシングル。リリース元は英リーズのCome Play With Me(レーベル名は1992年のThe Hit Paradeシリーズの名シングルに由来。Cineramaのスプリット盤7インチ・シングルを皮切りにシングルズ・クラブを展開中で、TWP2016年の大傑作『Going, Going...』セッションで録音された"No Christmas"の再録版を収録した2枚組オムニバス盤CDもリリースしている)で、バンド史上初となるピクチャー・ディスク仕様の10インチ盤、通常の黒の7インチ盤に加え、2019年7月9日・10日に行なわれた東京公演の為に用意されたクリアー・ヴァイナル「大丈夫だよ、飛び込んでおいで」が東京のForsama Punk Recordsによりプレスされ、ライヴ会場で先行販売されているが、A面曲のイントロ前にデイヴィッド・ゲッジ自身による日本語での曲紹介が追加された、内容自体が特別仕様版になっている。なお、10インチ盤、通常の7インチ盤にはMP3ダウンロード・コードが付属。アートワークはデイヴィッド・ゲッジとは以前から親交のあるHefnerのDarren Haymanが担当しており、Darrenは同時期にこのアートワークに使用されたアポロ計画をテーマにした絵画の展覧会をロンドンで開催している。 録音時のメンバーはTerry de Castroがベース&バックコーラスに一時復帰した2018年4月の東京公演当時のラインナップになり、メインのソングライティングをデイヴィッド・ゲッジとギターリストのダニエル・ウェディーが担当。レコーディングは「The Home Internationals EP」でも使用した英ウェールズのMonnow Valley studiosで同スタジオのハウス・エンジニアMatt Glasbeyと共に行なわれている。当初は『Going, Going...』、「The Home Internationals EP」に引き続きAndrew Schepsが担当することがアナウンスされていたが、実際には関与しなかったようだ。
両曲共にこれまでのTWP/CINERAMA作品に無かった感覚が新鮮で、振り返ればここからバンドがまた新たなフェイズに入ったのではないかと感じられる重要なカタログになると思う。イントロからデイヴィッドのファルセットを使った歌唱が耳を惹く"Jump In, The Water's Fine"。ワルツ・タイプの曲調はこれまでも何度か試みられてきたものとは言え、Terryが今までに無いブーミーな音色のベースラインを繰り出しているのも印象的で、今のTWPのソリッドさも見事に融合させた1つの完成型を見せた快心の一作と言っていいと思う。個人的に『Valentina』での"Stop Theif!"やCinerama時代の『Torino』での"Get Smart"など、デイヴィッドがファルセットを使う歌曲に抗し難い魅力を感じているので、この曲はその点でも虜になってしまうものがある。この曲以上にライヴで話題を呼んだのが"Panama"で、アメリカでは有名な古典的な回文のフレーズ(A Man, A Plan, A Canal - Panama!)やアートワークやMVにも登場する1968年12月21日に打ち上げられたアポロ8号ミッションにまつわるワード(歌詞の2番に"A Christmas Eve in 1968"というラインが出て来るが、この日がアポロ8号が月の軌道に乗った日であり、同日にアポロ8号船内からのテレビ中継も行なわれた。ちなみに歌詞では上のラインの後に「It's the greatest photo of Earth」と続くが、そのアポロ8号ミッション中に宇宙飛行士のビル・アンダースがこの日に撮影した有名な写真「Earthrise(邦訳では“地球の出”)」のことである)も織り交ぜたシュールな歌詞も特徴的で、考えてみれば代表的なヒット曲"Kennedy"での手法をさらに発展させたものとも言える。