あれだけやり尽くした『Bizarro』期のナンバーはシングルBサイドの"Gone"のみ。注目の新曲は"The Girl From The DDR"、"524 Fidelio"、"Back A Bit... Stop"の3曲がお披露目(ちなみに"524 Fidelio"はベートーヴェンのオペラにちなんで命名されたという実在する小惑星の名前)。しかし昨年の北米ツアー中たった一度だけ披露されただけの"Stop Thief!"も、英国では初演奏ということになります。
そして再生後のTWPでも一度も演奏されていないナンバーが目白押し。まず初期傑作の1つ"This Boy Can Wait!"でしょう。もう何を演奏されても驚かないつもりでいましたが、こればっかりは目の前でやられたら顎が外れます。上記で紹介した"The Girl From The DDR"の動画の最後にイントロの最初の一音だけが入っていますが、もうゾクゾクしますね。1988年ツアー以来というから実に23年ぶりのステージ演奏。
また最近のツアーではわりと1曲は過去のカヴァーが選ばれますが、今回は1990年に発表されたSteve Harley and Cockney Rebelのカヴァー"Make Me Smile"(映像では次の"Why Are You Being So Reasonable Now?"も立て続けに演奏されています)。この曲はステージでの演奏機会自体があまり無かったもので、記録では1990年の"3 Songs EP"録音時に行われた北米ツアーくらいしかありません。
意外なところでは、Cinerama時代の傑作『Torino』からの"Two Girls"。これほどライヴ映えしそうな名曲にも関わらず、Cinerama時代にはただの一度もライヴでは取り上げられたことが無かった1曲。ということで発表から9年越しで初のライヴ演奏ということになります。新曲については、今後順次歌詞が明らかになっていくでしょうが、ますます新作スタジオアルバムへの期待が高まります。
【追記2011/6/7】
このライヴの翌日にマンチェスター近郊のCheshire で行われたFriends Of Mine Festivalでは、次の様なショートセット。レギュラーセットに入っていない"Kennedy"などフェスならではのキラー・チューン中心のセットですね。