THE WEDDING PRESENT 『The Complete Peel Sessions 1986-2004』 曲目表
[Sanctuary Records / Catalogue No. CMXBX1447]
曲名末尾*印が今回初CD化の曲目/末尾( )内の曲名は放送当時のタイトル | 録音年月日 | 放送年月日 | 曲目 | 概要 |
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1 | 1986/2/11 | 1986/2/26 | (1st John Peel Session)- You Should Always Keep in Touch with Your Friend
- It's What You Want That Matters (What Becomes of the Broken Hearted?)
- This Boy Can Wait
- Felicity
| 記念すべき最初のピール・セッション。音源としては英Strange Fruitsからの4曲入りEPで初登場し、その後"This Boy Can Wait"を除く3曲が1988年の編集盤『Tommy』に収録。"This Boy Can Wait"はおよそ19年ぶりの復刻となる。なお、放送時ならびにEPと『Tommy』収録時に"What Becomes of the Broken Hearted?"となっていた楽曲は今回『George Best』発表時の最終タイトルに改名。"Felicity"はOrange Juiceのカヴァー・ソング。この原曲自体はメジャーからの1stアルバムからのものだが、この時代のTWPは初期のOrange Juiceをはじめ、Josef KやFire Enginesといった1980年代初期のポスト・カード・レコーズ作品の強い影響下にあった事をデイヴィッドは告白している。なお、この"Felicity"のイントロ前にデイヴィッドが"This is William Shatner's number"とつぶやいているのは、この曲の作者がジェームズ・ カークで、有名なSF TVドラマ『スター・トレック』のカーク船長役の俳優がウィリアム・シャトナーだったという、まあ何とも他愛の無いギャグ。で、『George Best』にはそのものずばりの"Shatner"という自作曲が登場する事になる。 |
1986/10/26 | 1986/11/25 | (2nd John Peel Session)- All About Eve*
- Don't Laugh (Room With A View)*
- Never Said*
- Don't be So Hard*
- Hopak (Cossachok)
| 21年の時を経てついに未発表だった2回目のピール・セッションの全貌が明らかに。ウクレイニアン・フォークの"Cossachok"のみが"Hopak"として2000年のリイシュー版『Ukrainan John Peel Sessions』に収録されていたが、それ以外は初登場となる。"Room With A View"は後に'88年2月リリースの6thシングル"Nobody's Twisting Your Arm"のカップリング曲"Don't Laugh"として発表。今回はその最終タイトルで収録。このセッションで本来のベーシストであるキース・グレゴリーの代役を務めたマイク・スタウトは初期TWPのライヴに於いてサウンド・エンジニアを担当していた人物で、正式なメンバーではないものの、初期TWPのBBCセッション収録時にサイド・ギターとして参加する機会が多かった。彼はTWPでの仕事を離れた後、ミュージシャンとして元Spacemen 3のSonic Boomが結成したSpectrumの一員としても活動している。 |
1987/3/3 | 1987/3/18 | (3rd John Peel Session)- Give My Love to Kevin
- Something and Nothing
- A Million Miles
- Getting Nowhere Fast
| デビュー・アルバム『George Best』発売に7ヶ月先駆けて行われた3回目のピール・セッションは全てその『George Best』収録曲で構成。初期傑作セッションの1つ。ここでの4曲は全て1993年に英Strange Fruitsから発売された『John Peel Sessions 1987-1990』に収録されていたが、同作品は長らく廃盤状態にあったので久々の復刻となる。"Getting Nowhere Fast"は同郷リーズのバンド、Girls at Our Bestのカヴァーで、ジョン・ピールお気に入りのバンドでもあった。 |
1987/10/6 | 1987/10/14 | (4th John Peel Session; Ukrainian set)- Katrusya
- Svitit Misyats (Katyusha Moon Shines{Medley})
- Tiuitiunyk (Freedom Fighter)
- Yikhav Kozak Za Dunai (You Deceived Me)
- Hude Dnipro Hude (Awakening)
| デビュー・アルバム『George Best』発売月に行われた4回目のピール・セッションは後にシリーズ化されるウクレイニアン・フォーク・セッションの第1弾。ここでの4曲は全て1989年発売の編集盤『Ukrainski Vistupi V Johna Peela』に収録されたが、その際タイトルは英語曲名からウクライナ語表記に改められている。"Katyusha"と"Svitit Misyats"は元々番組での放送時にはメドレーとして演奏されていた。これがオリジナル・メンバーでは最後のセッションとなった。それにしても、記念すべきデビュー作のプロモーションとして、これ程相応しくないセッションもありませんね(笑)。 |
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2 | 1988/3/6 | 1988/4/5 | (5th John Peel Session; Ukrainian set)- Davni Chasy (Minnooly Dnee)
- Vasya Vasylok
- Zadumav Didochok
- Verkhovyba
| 翌年5回目のピール・セッションはウクレイニアン・フォーク・セッションの第2弾で、TWP全盛期を支えた達人ドラマー、サイモン・スミス加入後初のセッションでもあった。ここでの4曲も全て1989年発売の編集盤『Ukrainski Vistupi V Johna Peela』に収録されたが、その際Minnooly Dnee は"Davni Chasy"に改題。 |
1988/5/24 | 1988/5/30 | (6th John Peel Session)- Why are You being so Reasonable Now?
- Unfaithful
- Take Me! (Take Me, I'm Yours)
- Happy Birthday
| 同じ1988年の5月、通算6回目のピール・セッションは傑作揃い。何と言っても"Take Me!"の原題である"Take Me, I'm Yours"やライヴでもほとんど演奏されていないAltered Imagesのカヴァー"Happy Birthday"が聞き所。全て英Strange Fruitsからの『John Peel Sessions 1987-1990』に収録されていた。"Happy Birthday"のオリジナルであるAltered Imagesはやはりジョン・ピールお気に入りのバンドで、同バンドのベストCDのライナーノーツまで手がけていたし、デイヴィッド・ゲッジにとってもオール・タイム・フェイヴァリット・グループの1つである。ちなみに1992年の『The Hit Parade』では彼女たちのスタジオ・アルバムにしか収められていない"Think That It Might"という地味なレパートリーまでカヴァーしている。 |
1989/5/2 | 1989/5/15 | (7th John Peel Session; Ukrainian set)- Zavtra (Zavtra Ya Budu Pid Nebom Chuzhim)
- Sertsem I Dusheyu (Sertsem I Dusheyev)
- Cherez Richku, Cherez Hai
| 最後のウクレイニアン・フォーク・セットとなった、通算7回目のピール・セッション。同年4月リリースの『Ukrainski Vistupi V Johna Peela』発売記念のツアー後に行われたもの。全曲2000年のリイシュー版『Ukrainan John Peel Sessions』にて復刻済み。この3ヶ月後にはJohn Peel50回目のバースデー記念ライヴに出演するが、その模様はDISC 4へ。ちなみに、一連のウクレイニアン・セッションの発案者であったギターリストのピーター・ソロウカはこれらウクレイニアン・セッションに参加したゲスト・ミュージシャンたちと共にThe Ukrainiansを結成し、現在も活動中である。 |
1990/10/14 | 1990/10/28 | (8th John Peel Session)- Dalliance
- Heather
- Blonde
- Niagara
| 1990年10月、通算8回目のピール・セッションは翌年5月リリースの金字塔『Seamonsters』収録曲で構成。強力無比なバンド・グルーヴの塊となったTWPの姿を鮮明に捕らえた歴史的名演の数々。ここでの"Dalliance"はもはや筆舌に尽くしがたい。全て英Strange Fruitsからの『John Peel Sessions 1987-1990』に収録されていた。 |
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3 | 1992/3/17 | 1992/5/2 | (9th John Peel Session)- California
- Flying Saucer
- Softly Softly
- Come Play with Me
| 1992年の月刊シングルシリーズ『The Hit Parade』期に行われた、通算9回目のピール・セッション。このシリーズで発表される事無く葬り去られた"Softly Softly"は1998年に英Cooking Vinylからリリースされた『John Peel Sessions 1992-1995』で復刻されるまで長い間幻の1曲と化していた。残りの3曲もその編集盤で聞けるほか、1993年1月発売の『Hit Parade 2』英国初回盤のボーナス・ディスクにも収められていた。 |
1994/3/22 | 1994/4/16 | (10th John Peel Session)- Gazebo
- So Long, Baby
- Spangle
- Him or Me (What's It Gonna Be?)
| 1994年3月に行われた通算10回目のピール・セッション。"Him or Me"はシングル"Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah"のカップリングにも収められるPaul Revere & The Raidersのカヴァー。全曲、『The Hit Parade』期のダイナミズムを継承したギター・ロック・アレンジだったのだが、同年9月にリリースされる『Watusi』において"Gazebo"と"Spangle"は誰もが驚くアクースティック・アレンジに刷新される。こちらも全曲Cooking Vinylからリリースされた『John Peel Sessions 1992-1995』に収録済み。 |
1995/12/3 | 1995/12/16 | (11th John Peel Session)- Drive
- Love Machine
- Sports Car
- Go, Man, Go
| 旧TWP最後となった1995年12月、通算11回目のピール・セッション。当時のツアーでも試されていたダブル・ドラム編成によるもの。翌年1月にリリースされる『Mini』からの新曲で構成されている。こちらも全曲Cooking Vinylからリリースされた『John Peel Sessions 1992-1995』に収録済み。 |
2004/7/22 | 2004/9/21 | (12th John Peel Session)- Blue Eyes*
- Ringway To SeaTac*
- Shivers*
- Queen Anne*
- White Horses*
| まだまだ記憶に新しい、TWP名義では通算12回目のピール・セッションは2004年9月21日、CINERAMA後期4人のメンバーのままTWPとして活動していく事を正式表明した9月3日から18日後に放送された。このオンエアから約1ヶ月後にジョン・ピールは他界し、これが結果的にデイヴィッド・ゲッジにとって最後のピール・セッションとなってしまった。全曲初CD化。"Ringway to Seatac"、"Queen Anne"の2曲は後に『Take Fountain』で発表される当時の新曲だが、このピール・セッションでのヴァージョンの方が明らかに躍動感があるし、後のツアーでのライヴ・テイクと聞き比べてもアルバム発表前に脱退したカリ・パーヴォラというドラマーの存在がいかに大きかったのかが分かるというもの。1992年の『The Hit Parade』シリーズからの"Blue Eyes"は過去に他の番組でのセッションは残されているが、ジョン・ピール・ショーのためのセッションでは初披露となった。"White Horses"はアイリッシュの女性シンガーJackie(Jackie Lee)が放った1968年の大ヒットのカヴァーでWeddoes版はこのセッションでしか演奏されていない。原曲は元々、同名の子供向けTV番組の主題歌だった。ちなみにこの曲はThe Trash Can Sinatrasが1990年にリリースしたシングル"Circling the Circumference" [Go! Discs catalogue no.:godcd 46]のカップリングで取り上げていた。 |
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D I S C 4 | 1989/8/29 | 1989/8/30 | (live set recorded at Subterranea, London to celebrate John Peel's 50th Birthday)- What Have I Said Now?*
- Crushed*
- Kennedy*
- Thanks*
- Bewicthed*
- Granadaland*
| John Peel50回目の誕生日記念に行われたライヴ・レコーディングで全曲同年10月発表の傑作2nd『Bizarro』収録のレパートリー。個人的にはここでの"Kennedy"がWeddoes史上最高のヴァージョンだと思う。また各曲これらのライヴテイクで聞いてしまうと、もはや『Bizarro』でさえも物足りなくなってしまうという、とにかく全編強力なバンド・グルーヴが漲っている。全曲初CD化ながら、残念ながらマスターはファン所有のエアチェック・テープ。だが、パッと聴いてもソースの善し悪しは分からないくらい十分補正はされているようだ。 なお、"Kennedy"の曲中でデイヴィッドが叫んでいる台詞"Status Quo, 25 years in business!"は1988年から90年にかけて、TWPがライヴ中によく叫んでいたもの。Status Quoとはもちろん英国の国民的人気を誇る大物、ステイタス・クオの事で、結成30年以上一芸必殺のブギー・サウンドでおなじみの彼らを揶揄した洒落であると同時に、ジャカジャカと延々カッティング・ギターを応酬する曲が多かった当時の自分たちに対する自嘲的なジョークでもあった。この台詞はDisc 2収録の1988年5月のセッション"Happy Birthday"でも聞ける。 |
1995/7/14 | 1995/7/15 | (Live at Phoenix Festival)- interview 1*
- Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah*
- Kennedy*
- Swimming Pools, Movie Stars*
- Click Click*
- It's A Gas*
- Spangle*
- Gazebo*
- Fleshworld*
- Sucker*
- The Queen Of Outer Space*
- interview 2*
| ジョン・ピール・ショーの中で生中継されたという1995年7月の(今は亡き)フェニックス・フェスティヴァルの模様が今回待望の初CD化。何が待望かと言えば、『Seamonsters』期のシングルB面名曲の1つ"Fleshworld"がライヴで演奏された唯一の機会だったから。これほどの名曲にも関わらず、作った本人は嫌いだったそうだ。"Spangle"と"Gazebo"が『Watusi』ヴァージョンに忠実に演奏されているのも面白い。なお、この時のラインアップはDISC 3収録の1995年12月のセッションと同じHugh Kerry Jnr.をセカンド・ドラマーに迎えたダブル・ドラム編成で、これがこの編成が試された初めてのライヴだった。Hughは"Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah"、"Spangle"と"Gazebo"ではキーボードを担当している。ちなみに彼は後にTWPを脱退したダレン・ベルクと共にBeachbuggyを結成している。 このフェスにはTV撮影クルーも入っており、当時このTWPのライヴから1〜2曲、日本のCX系の深夜に放送されていた「Beat UK」という番組で紹介されていた。 |
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D I S C 5 | 1996/4/12 | --- | (Live at Sound City Leeds)- John Peel Introduction*
- Silver Shorts*
- Love Machine*
- Snake Eyes*
- Sports Car*
- Convertible*
- Click Click*
- My Favourite Dress
- Real Thing*
- It's A Gas*
- Skin Diving*
- Sucker*
- Corduroy*
- Mini Prize Draw*
| 1996年4月地元リーズでのライヴはSheffield Sound Cityという企画の一環で放送されたもの。"My Favorite Dress"のみ1997年1月のシングル"Montreal"のCD版のカップリングに収められ、編集盤『Singles 1995-'97』でも聞くことができるが、残りは初CD化となる。ラインナップはセカンド・ドラムにPale Saintsのクリス・クーパーを迎えた5人編成。そのダブル・ドラム・ソロから始まる"Silver Shorts"のアレンジはおそらくこの時だけのもので珍しい。"Click Click"は電源トラブルにより中断した箇所も収録されている。最後の"Mini Prize Draw"は曲ではなく、『Mini』CD封入のハガキで応募するとミニ・クーパー(アルバム・ジャケットのパーツに使われている他、"Drive"の冒頭でそのエンジン音が聞ける)が1名様に当たるキャンペーンをやっており、その当選発表を番組内で行ったもの。なお、当時のギターリスト、ダレン・ベルクはこのステージを最後に脱退した。 |
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D I S C 6 | 1996/8/25 | --- | (Live at the Reading Festival)- Go-Go Dancer*
- Sports Car*
- Kansas*
- 2, 3, Go*
- Bewitched*
- Venus*
- Loveslave*
- Real Thing*
- Drive*
- Montreal*
- Come Play With Me*
- Brassneck
- Crawl*
| 6thアルバム『Saturnalia』発売前月、1996年8月に行われたレディング・フェスティヴァルの模様も1曲を除き今回初CD化。"Brassneck"もやはり1997年1月のシングル"Montreal"のCD版のカップリングで初登場し、編集盤『Singles 1995-'97』にも収録されていた。今回、放送当時時間の都合でカットされた4曲("Go-Go Dancer"、"Sports Car"、"Bewitched"、"Crawl")も含む当日のステージ全曲が復元された。 後にシネラマ〜新生TWPでも活動を共にするギターのサイモン・クリーヴ参加後の4人編成によるライヴ。イントロのアレンジがガラッと変わった"Go-Go Dancer"に意表をつかれるが、"Drive"からの後半の流れも聞き所。 |