3/11の名古屋Tokuzo公演に引き続き、"Sports Car"の替わりに"Bewitched"を披露。あくまで個人的な感想にはなりますが、東京3公演の中ではベストがこの夜。今回のジャパン・ツアーで頻発したギターのトラブルが無く、バンドの集中力が最後まで持続していた様子。Simon Cleaveが弾く『El Rey』収録曲のアルペイジオのパートはさすがにこなれていない感じがあったけれど、オープニング・アクトのQomolangma Tomatoの轟音にも負けないくらいの、翌朝まで耳鳴りが止まない圧倒的な音量の中でもはっきりと聞き取れるデイヴィッドの歌。そこにあるのはいつもと同じクオリティの高い、いつものWeddoesのライヴでしたが、それでもこの夜は特別な感慨がありました。自らの人生を文字通りの意味で変えた16年前の、同じ渋谷(ON AIRの初日)での夜も思い出して、本当にいろいろな想いが胸に去来する一夜でした。この夜の"And When She Was Bad"の静から動へ、動から静へと移り変わるその鮮やかなコントラスト、アルバムの"On Ramp"部分の再現からなだれ込む様に始まった"Interstate 5"の圧巻の演奏。そして、会場内が歓喜に溢れたかつての名曲達。もう何の文句のつけようの無い、素晴らしい1夜でした。惜しむらくは"Bewitched"で歌詞を飛ばしてしまった事ですが、それも最終日の西麻布Super Deluxeで溜飲を下げられる事になりました。