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Shepherd's Bush Welcomes The Wedding Present

TITLE: SHEPHERD'S BUSH WELCOMES THE WEDDING PRESENT

RELEASE DATE: December 2007
LABEL: Secret Records [CATALOGUE No.: CRIDE81]
An Evening With The Wedding Present

TITLE: AN EVENING WITH THE WEDDING PRESENT [LIVE DVD]

RELEASE DATE: February 2008
LABEL: Secret Films [CATALOGUE No.: DRIDE81]


収録曲目(Tracklisting)  
  1. Corduroy
  2. Sucker
  3. Blue Eyes
  4. Always The Quiet One
  5. Apres Ski
  6. Go Out And Get 'Em Boy
  7. Don't Talk, Just Kiss
  8. Loveslave
  9. A Million Miles
  10. Suck
  11. I'm From Further North Than You
  12. Come Play With Me
  13. It's Not You, It's Me
  14. Crushed
  15. Falling  *DVD only
  16. 2, 3, Go
  17. Click Click
  18. Ringway To Seatac
  19. Brassneck
  20. Nobody's Twisting Your Arm
  21. Kennedy
  22. Heather

Personnel:
David Gedge - Singing & Guitar, Simon Cleave - Guitar, Terry de Castro - Bass & Backing Vocals, Simon Pearson - Drums.
Recorded Live at the Sheperd's Bush Empire, London, U.K. on 20th November, 2005. Live sound mixed by Christopher McConville.



作品概要/解説  

ザ・ウェディング・プレゼント(以下通称のTWPとして表記)が2004年の再生後初の作品となる『TAKE FOUNTAIN』が発売した2005年2月以降、その年だけで結果的に111公演を数える事になる長期ツアーが組まれた。そのツアー終盤、2005年11月20日、ロンドンのヴェニュー「Sheperd's Bush Empire」で収録されたライヴ・アルバム『Shepherd's Bush Welcomes The Wedding Present』と、同じ夜の映像版DVD『An Evening With The Wedding Present』はロンドンのレーベルSecret Records(Films)からリリースされた。CD版、DVD版共にレーベルのWEBサイトで先行発売され、前者は2007年12月、後者は2008年2月から発売。いずれも数ヶ月後に一般店頭でも発売になっている。DVDはリージョンALLなものの、カラー方式が英国/欧州向けのPAL方式のため日本の量販店には卸されていない様なので、Amazon.co.ukなどの海外のオンライン・ショップなどをご利用頂いた方が早いだろう。

CINERAMA時代よりデイヴィッド・ゲッジの音楽的なパートナーとして重要な役割を担って来たサイモン・クリーヴ在籍時最後のツアーからのものであり、実際その過酷なツアー生活の果てに、このライヴの前に行われたフランス・レンヌでは過労のためダウンするなど、完全に体調を崩していた時期でもあった。またツアー・ドラマーはCINERAMAの2ndアルバム『DISCO VOLANTE』のメンバーでもあり、ベーシストのテリー・ディ・カストロとは元々Goya Dressでバンド・メイトだったサイモン・ピアソンが担当しているが、『TAKE FOUNTAIN』以降に頻繁に入れ替わったドラマーの中でも、酷な事を言う様だが、最も旧TWP時代のアグレッシヴなレパートリーに対応出来ていないプレイヤーで、TWPサウンドの肝と言っていいグルーヴ感を産み出していた独特なリズム・パターンはことごとく単純化され、冒頭の「Corduroy」や「Blue Eyes」などはただの8ビートになってしまっているし、初期のレパートリー「A Million Miles」に至ってはあの疾走感は完全に失われてしまった(それにしても、このテンポの遅さは致命的だ。この曲のオリジナルのテンポは曲の主人公の心臓の鼓動の速さ、そのものだから)。『TAKE FOUNTAIN』の楽曲でさえもたつく場面があるし、正直この夜を記録として残しておく意義は、おそらくそのツアー中でも最大のキャパシティーを誇るヴェニューであったという事実以外には無い気さえしてくる。
個人的には、このツアーを最後にサイモン・クリーヴが脱退した翌年、DVDにもその姿が映っているサウンド・エンジニア(この夜のPA卓の前にも座っていた)を担当していたクリス・マッコンヴィルとグラエム・ラムゼイ、つまりは後の『EL REY』でのギターリストとドラマーが参加してからのライヴがあまりにも印象的だったため、余計にここでのバンドのキレの無さが歯痒くて仕方が無いのだ。

それでもなお、このライヴは素晴らしい。何しろ全編に渡って何とも言えない高揚感と幸福感に満ち溢れている。それは取りも直さず、このライヴに駆けつけたオーディエンスのTWPというバンドに対する愛情がひしひしと伝わってくるからだ。旧TWP時代のどんなレパートリーよりも大きな声援と共に会場全体がシンガロング状態になる、当時の最新のヒット曲"I'm From Further North Than You"がまさに象徴的だ。オーディエンスもライヴの一部である...そんな言葉を思い出す良質な記録である。シンプルなステージングを適度なカメラ割りで捉えた映像の編集も過不足無く、CD版は後述する様に収録時間の都合上カットされた箇所と曲もあり、PAL方式しか無い(NTSC版の発売予定は無いとの事だ)のが残念ではあるが、ぜひともDVDの方で体験頂きたいものである。

ちなみにTWPにとっては、過去にカセット・ベースでオフィシャル・ブートレグ・ライヴなども発売されていたが、新録のライヴCD/DVDソフトとしては初の作品にあたる。

CD版とDVD版の収録内容の違いについて  

DVD版にはCD版には収録されていないカヴァー・ソングの「Falling」(1992年の月刊シングル・シリーズ『THE HIT PARADE』の第4弾「Silver Shorts」のカップリングで発表。カヴァー・ソングで有名なバンドでもあるが、ライヴのレギュラー・セットにカヴァー・ソングが組み込まれる事は非常に稀で、この曲はライヴで演奏された事はたった1度しか無かった)が収録されている他、エンディングの「Heather」はCD版ではどうした事かイントロのカッティングが省略されていたが、もちろんそこもきちんと収録。曲間のMCも含め編集されずほぼ完全版で収録されている。
ボーナス・フッテージには新たに撮り下ろされたデイヴィッド・ゲッジへのキャリアを振り返るインタビュー(約35分間)と、2005年12月16日、クリスマス・シーズンに英サセックスAlfristonにあるパブYe Olde Smugglers' Inneにてデイヴィッド・ゲッジが行ったソロ・アクースティック・パフォーマンスからの「Always the Quiet One」、さらにツアー中の和やかなバック・ステージの様子や移動中のバンからの風景を映した模様が収録されている。

外部リンク  

  • Come Play With Me
     YouTubeにて、発売元のSecret Recordsがプロモーション用にアップした映像。


関連文章  

(last modified : 1st June, 2008 / first published : 1st March, 2008)

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First published on the internet in February 1998