◎The Wedding Present 11/14英イプスウィッチ公演で3曲の新曲初披露 [2024/11/16] 11/15〜18に英マインヘッドで行われる音楽フェスティヴァルShiiine on Weekenderの2日目、11/16のステージへの出演が決まっているザ・ウェディング・プレゼントですが、そこに向けたウォームアップ・ギグが11/14 イプスウィッチのBathsと11/15 グロスターのGuildhallで行われ、11/14の公演ではいきなり1曲目に演奏された"Two For The Road"を皮切りに"Interceptor"、"Silver Shadow"と題された3曲の新曲がお披露目となりました。TWPファンにはおなじみのJohn MarshallさんのYouTubeチャンネルでアップロードされた動画でご紹介します。同地でのライヴは1990年以来、実に34年ぶりだったとのこと。ステージ上では今年のツアーで披露した先の3曲と共にスタジオ録音の新作に着手することも言及されたとのことで、これは2025年の楽しみが増えました。
◎Cinrerama 1998年のデビュー作再録音版『Va Va Voom 25』12/13発売[2024/11/9] 久しぶりにCinerama名義のカタログのリリース情報ですが、去る2023年に発売25周年を迎えたスタジオ作品『Va Va Voom』の再録音版『Va Va Voom 25』が英リーズのおなじみClue Recordsから12/13に発売されます。 今回フィジカル・フォーマットは3種類。Deluxe EditionはLP2枚組とCD2枚組、DVDをセットにしたもの、通常版となるのがCD2枚組とDVDのセット。そして限定でスタジオ再録音版のみを収録したピクチャー・ディスク版LPが用意されています。LPとCDはそれぞれスタジオ再録音版と昨年8月のDavid Gedge主催のフェスティヴァル「At The Edge Of The Sea」で披露されたアルバム完全再現ライヴを収録したもの。DVDはそのライヴの映像版ということで、オンライン中継されたものがそのまま収録されるのかもしれませんが、このライヴの出来が素晴らしく、Davidのコメントではここで手応えを得て再録音を決意したようですね。メンバーは昨年までのTWPのメンバーにCineramaデビュー後のライヴが参加した盟友のTerry de Castro、そして現在のTWPのギターリストであるRachael Woodも参加しています。現在自身のBandcampで先行販売を開始しています。
◎The Wedding Present『Bizarro』35周年記念ツアー英国日程で3曲目の新曲初披露 [2024/10/5] 『Bizarro』35周年記念ツアーはヨーロッパでの日程を終了し、10/1から英国レグに突入していますが、その初日となった10/1 ロイヤル・レミントン・スパのThe Assembly公演で本ツアー3曲目となる新曲が初披露されました。現時点でのワーキングタイトルは"I Could Write The Book"。初期の"All This And More"と『24 Songs』シリーズでの"We Interrupt Our Programme"の良いところを融合させた様な楽曲と表現すればいいのか、ここでもファン撮影の映像でご紹介しますが、ここで見られる名曲"Dalliance"でも伝わってくる、現在のラインナップのタイトに仕上がってきた感じが如実に顕れた1曲だと思います。
◎David Gedge楽曲をテーマにしたミュージカル『Reception - The Musical』デビュー40周年の2025年8月英リーズでプレミア公演決定 [2024/9/28] 2020年9月にクラウドファンディングで実現はしたものの、その後のコロナ禍で進捗が伺いしれなかったミュージカル企画が、ここに来て急遽来年のThe Wedding Presentデビュー40周年に合わせて遂に上演されることになりました。 1985年デビュー時のレーベル名に因んで『Reception - The Musical』と題された本作は、デイヴィッド・ゲッジがThe Wedding Present、そしてCinerama名義で手掛けてきた楽曲に基づいて作成されたもので、David曰くの「1980年代を舞台にした、みんなが期待通りの愛...喪失...別れ...そして崩壊の物語」とのことで、ザ・ウェディング・プレゼント/シネラマ両方の作品の世界に慣れ親しんだ方ならば当然想定できるストーリー(苦笑)のようです。クラウドファンディング時の予告編の動画では、新たな楽曲もこのミュージカルのためにデイヴィッド・ゲッジが書き下ろすとも予告されていましたが、むしろ過去のザ・ウェディング・プレゼント/シネラマ楽曲のストーリーがどの様にミュージカルの古典的なフォーマットで再現されるのかが一番気になるところだと思います。正式にはこの10月末に発表されるとのことですが、プレミア公演はTWP生誕の地である英リーズで2025年8月に開演される模様です。詳細がわかり次第、続報をお伝えいたします。
◎The Wedding Present『Bizarro』35周年記念ツアーで新曲2曲お披露目 [2024/9/12] 今年前半の『Watusi』発表30周年記念ツアーに続き、今月から欧州〜英国を回る『Bizarro』35周年記念ツアーがスタートしましたが、その初日となった9/11のデンマーク・コペンハーゲンVega公演で、『24 Songs』シリーズ以降では初となる2曲の新曲がお披露目されました。タイトルは"Scream, If You Want to Go Faster"、そして"This is the Girl"。特に後半部の効果的な転調とテンポ・チェンジを挟んだ前者が出色の出来で、『Watusi』ツアーのステージでも注目を浴びた現ギターリストのRachael Woodのプレイが光ります。ここではファン撮影の映像と音声でご紹介します。なお、"This is the Girl"の方のアップローダーが上げた『Bizarro』再現パートを含む9/11のステージ全編音声もあります。
◎David Gedge主催の音楽フェスティヴァル『At The Edge Of The Sea』今年も有償ライヴ配信が決定 [2024/6/8] 毎年8月英ブライトンのConorde 2で開催されているDavid Gedge主催の音楽フェスティヴァル『At The Edge Of The Sea』。毎年ザ・ウェディング・プレゼントや特別編成のCineramaをはじめ、開催地ブライトンを拠点とするローカル・アーティストや様々なゲストが迎えられていますが、通算14回目を迎える今年は元LushのMiki Berenyi Trio、同時代の盟友The Close Lobstersの出演が決定しています。そして昨年度同様、有償でのライヴ・ストリーミングも決定。Lout PromotionsのWebサイトでチケットの販売を開始しています。配信日時は8/10 午後3時(日本時間同夜11時)から午後10時(日本時間8/11 午前6時)まで。ライヴ終了後も8/19まで朝まで視聴可能とのことです。購入価格は日本円で2,200円から任意の価格が指定できます。 [追記2024/08/20] 配信期間はすでに終了しましたが、同日のTWPのステージから1曲、"Loveslave"が公式チャンネルで公開されました。
◎The Wedding Present 5/21 BBC 6 Music "Riley & Coe"の番組でライヴ・セッション披露 [2024/5/22] ザ・ウェディング・プレゼントがBBC 6 Musicで月〜木曜日の21時から放送されているMarc RileyとGideon Coeのプログラムで4曲のライヴ・セッションを披露。同局でのライヴ・セッションは昨年5月のまだMarc Riley単独での番組だった同時間帯での出演以来となる1年ぶりのことでした。現在英国内で展開中の『Watusi』発売30周年記念ツアーでの合間に事前収録されたもので、演奏された4曲はいずれもツアーのセットリストにも入っているもの。現在番組のアーカイブで本日から29日間は再放送が聞けますのでぜひお聴きいただきたいのですが、今回も新ギターリストのRachael Woodのプレイが特筆すべきもので、"Catwoman"エンディングはこの曲本来のサイケデリック感を十二分に引き出した最高の聞き所です。番組の最後に演奏されたカヴァーの"Make Me Smile (Come Up and See Me)"は特に触れていませんでしたが、どうしたって同曲が初収録された「3 Songs EP」のエンジニアでもあった、先日亡くなったSteve Albiniを偲んで演奏されたのではないかと思わせるもので、これもライヴ・セッションならではの昂ぶりが素晴らしい出来でした。各曲の演奏が番組内で始まる時間を下記に記していますので、ご参考下さい。 The Wedding Present in Session 21st May, 2024
00:16:53 - We Interrupt Our Programme
00:53:58 - Click Click
01:25:33 - Catwoman
01:46:44 - Make Me Smile (Come Up and See Me)
1. So Long, Baby
2. Blue Eyes
3. It's a Gas
4. Flying Saucer
5. Let Him Have It
6. Dalliance
7. Click Click
8. The Queen Of Outer Space
9. Spangle (Rock Version)
10. Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah
11. Loveslave
12. Silver Shorts
13. Suck
14. Come Play With Me
15. Crawl
16. Gazebo (Rock Version)
17. Catwoman
◎【訃報】Steve Albini急逝 [2024/5/9] すでにCNNなどの大手メディアでも報じられておりますが、The Wedding Present / Cinerama双方の作品で辣腕を振るったエンジニアであり、自らのバンドBig BlackやShellacなどでも忘れられない作品を残したSteve Albiniが心臓発作のため、去る5/7夜に亡くなっていたことがわかりました。享年61歳。来週5/17にはShellacとしての約10年ぶりとなるスタジオ録音の新作『To All Trains』のリリースとツアーを控えている中での、あまりにも早すぎる旅立ちでした。 多くのメディアでも引用されるのはどうしたってNirvana『In Utero』やPixies『Surfer Rosa』、P.J. Harvey『Rid of Me』での仕事が代表的に語られるのだと思いますが、やはりTWPの歴史上であまりにも大きすぎるターニング・ポイントとなった1990年2月の再録音版「Brassneck」EPを皮切りに、同年9月の「3 Songs EP」を経て、その『In Utero』や『Rid of Me』に先駆けること2年、それらの名作が録音されることになる同じアメリカ ミネソタ州の奥地Cannon FallsのスタジオPachyderm Studiosにてレコーディングされた1991年5月発表の通算3作目のスタジオ・アルバムにして金字塔的傑作『Seamonsters』もまた未来永劫語り継がれるべき作品だと思いますし、他に比肩することができないサウンド・デザインに於いても、バンドのクリエイティブ面でのピークを何一つ取りこぼすことなく記録せしめた点に於いても、数あるSteve Albini録音作品の中では傑出した1作だと考えます。以降もCINERAMAとしての2作、2000年の『Disco Volante』、2002年の『Torino』でのバンド・パートの録音、そしてTWP再始動後の2008年『El Rey』では『Seamonsters』以来となる全面エンジニアリング、その副産物となる2017年発表の『George Best 30』と、数多くの機会に関与(同氏と仕事をした多くのバンドやアーティストがほぼ1枚限りという場合が多いことを考え合わせても、この仕事数の多さは驚異的と思いますし、それだけ相性抜群だったとも言えます)してきたことは今後も忘れてはならないと思います。David Gedgeはこの急逝の報に公式SNSアカウントで追悼のコメントを投稿しています。
「スティーブ・アルビニの訃報を聞いて、とても悲しく思う。スティーブは音楽界にとって本当に素晴らしい存在で、ザ・ウェディング・プレゼントとシネラマのサウンドを発展させ、僕たちのアイデンティティを変えるのに尽力してくれた。また、誠実な人で、一緒にいて本当に楽しい人だった。」 謹んで、Steve Albini氏に衷心より哀悼の意を表します。
Side 1
1. So Long, Baby
2. Click Click
3. Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah
4. Let Him Have It
5. Gazebo
6. Shake It
Side 2
1. Spangle
2. It's A Gas
3. Swimming Pools, Movie Stars
4. Big Rat
5. Catwoman
6. Hot Pants
Disc 2
Side 1
1. Le Bikini
2. Flame On
3. Him Or Me (What's It Gonna Be?)
4. Jumper Clown
5. It's A Gas (Acoustic Version)
6. Bubbles
Side 2
1. Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah (Alternate Version)
2. Spangle (Alternate Version)
3. Gazebo (Alternate Version)
4. So Long, Baby (Alternate Version)
5. It's A Gas (Single Version)
Disc 3 (CD)
1. So Long, Baby
2. Click Click
3. Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah
4. Let Him Have It
5. Gazebo
6. Shake It
7. Spangle
8. It's A Gas
9. Swimming Pools, Movie Stars
10. Big Rat
11. Catwoman
12. Hot Pants
13. Le Bikini
14. Flame On
15. Him Or Me (What's It Gonna Be?)
16. Jumper Clown
17. It's A Gas (Acoustic Version)
18. Bubbles
19. Yeah Yeah Yeah Yeah Yeah (Alternate Version)
20. Spangle (Alternate Version)
21. Gazebo (Alternate Version)
22. So Long, Baby (Alternate Version)
23. It's A Gas (Single Version)
◎The Wedding Present "We All Came from the Sea"のライヴ・テイクを収録したチャリティー・ライヴ盤発売中 [2024/2/4] 昨年開催のDavid Gedge主催の音楽フェス“At the Edge of the Sea”でのライヴ・テイクを収録したチャリティー・ライヴ盤『Alive by the Seaside』。現在のTWPの拠点である英ブライトンのレーベルGoo Recordsから1/26にリリースされたこの作品は、地元のヴェニュー支援のため企画されたオムニバス盤で、TWPの"We All Came from the Sea"以外にも、Wireの創設者コリン・ニューマンの新ユニットImmersionなど10組のブライトンを拠点とするバンド/アーティストを収録しています。フィジカル版は(プレスリリースに準じて言うと)透明な海のブルー色のヴァイナル盤にCD盤の2種類で発売されています。もちろん各種サブスクリプション・サービスでも配信中です。
◎The Wedding Present 1986年の3rdシングルのPeel Sessionテイクが英Optic Nerve Recordingsから9/8 11/10再発 [2023/4/27 - 更新9/29- 2024/3/28] 英プレストンのインディーズ・レーベルOptic Nerve Recordingsがインディー・ギター・ポップ系の名曲を7インチ・シングル盤で再発していく恒例のシリーズOptic Sevensの第5弾"Optic Sevens 5.0"のラインナップを発表。今回は1984年から89年にかけてリリースされた12タイトルが8/4から毎週1タイトルずつ再発されていくとのことですが、その9/8 11/10発売分として1986年7月にリリースされた3枚目のシングル"You Should Always Keep In Touch With Your Friends / This Boy Can Wait"が再発されることになりました。 ただし、本シリーズの他のカタログの様にオリジナル7インチ版のレプリカではありません。A面曲は後述の通り、名コンピレーション『Tommy』にも収録されたJohn Peel Sessionでのテイクが採用、"This Boy Can Wait!"もオリジナル・7インチ盤に収録されていたエディット版(収録時間3'08"の方)では残念ながらありません。Unedited Versionで収録とのことで、同曲をA面にした12インチ盤(今回の再発盤のジャケットのデザインは元となったイラストのトリミングが異なるこちらの12インチ版の方を採用)やオムニバス盤『NME C86』、『Tommy』に収録された全長版(4'00"版)の方ということになります。元々オリジナル・7インチ盤は両面に"You Should Always Keep In Touch With Your Friends"を収録したミスプレス盤が出回った曰く付きのカタログであり、ぜひともエディット版を収録した正規版を再現して欲しかったところです。 "This Boy Can Wait!"の7インチ・エディットについては2014年の英Edsel『Tommy』拡張版の時に続き、またもや絶好の再発の機会を逃しているわけで、個人的にはテンションがかなり下がる要因になりました。予約受付は本日からレーベルのWebサイトで開始しています。
[最終更新2024/3/28]
結局実際の出荷は2024年2月に入ってから行なわれた本カタログ、ようやく入手しましたが、大変残念なことに、A面曲は収録されているのはオリジナルの7インチ・シングル・テイクではなく、『Tommy』に収録されているJohn Peel Sessionテイクでした。今更言うまでもなく、録音の出来としてはPeel Sessionのテイクの方が良いのですが、"This Boy Can Wait!"の12インチ盤の収録は事前に予告しておいて、この件についてはこれまでレーベルのWebサイト上でも一切何の言及もされていません(ついでに言うと、レーベルの公式X[旧Twitter]アカウントでも、このカタログのリリースに関するポストが全て削除されていますし、この件をレーベル側に指摘した2日後には当初記載の無かった"Tracks remastered for vinyl from the 'Tommy' album"〔『Tommy』からリマスター〕という一文がWebサイト上に知れっと追加されていますが、これは流石に悪手という他なく、呆れます。最初からそう記載するべきでは?)。明確に、これは詐欺的な行為であり、このシリーズの本来のコンセプトからすると、有り得ないほどの欠陥と言わざるを得ないものです。