◎ウクライナ難民救済プロジェクトのオムニバスCD『Together For Ukraine』8/24発売 [2023/8/20] アルバム版『24 Songs』のボーナストラックのラストに収められた新録曲"Teper My Hovorymo"。TWP初代ギターリストであるPeter Solowkaをフィーチャーし、オリジナルWeddoesの半分と現在のリズム隊の組み合わせで演奏されたこの曲はPeter SolowkaがTWP脱退後、現在も活動を続けているThe Ukrainiansのカヴァー(オリジナルは1992年作『Vorony』に収録)ですが、この曲をフィーチャーしたオムニバス盤が8/24(ちなみにウクライナの独立宣言32周年にあたる日)にThe Ukrainiansのレーベルからリリースされます。タイトルは『Together For Ukraine』で、本作の収益は900万人近くいると言われる紛争で苦しむウクライナからの難民の救済のために使用されるとのことです。TWPの他にはThe Ukrainians自身はもちろん、God Is My Co-Pilot、TV Smith、ポーランドからCzeremszyna、キエフのインダストリアル系ユニットAttraktorなど、本プロジェクトに賛同した様々なバンド、アーティストが19組参加しています。
◎『At the Edge of the Sea XIII』が開催されました [2023/8/14] 今年で13回目、コロナ禍のオンライン版を含めると15回目となるDavid Gedge主催のフェスティヴァル『At the Edge of the Sea』が去る8/12 午後5時(日本時間では同23時)から開催され、今年もオンラインでのライヴ配信も行なわれました。Lout Promotionsのサイト上で視聴用のチケットを購入された方は8/19までの1週間はご覧になれます。 今年のライヴ配信は昨年かなり不満の残った音質面、映像面が改善されていて、見応えがありました。以下括弧内で動画の大まかな開始時間を記します。 オープニングのウェルカム・ソングは盟友Terry de Castroを含むアクースティック編成の"We All Came From The Sea"(9:44〜)。『24 Songs』版とは異なり、この日が誕生日だったMelanie Howardがリード・ヴォーカルを務めます。実際にこの編成で開演前に会場外でこの曲を演奏しながら来場客を出迎えていたようで、その模様はファン撮影の映像に残っています。 そして今年はフルート、チェロ奏者を含む8人編成のCINERAMA(1:09:29〜)は1998年のデビュー作『Va Va Voom』を完全再現。改めて名曲だらけの1作であることを痛感しました。そのCINERAMAのステージでもリード・ギターを務めたTerry de Castroのソロ(2:32:55〜)はGoya Dress時代のバンドメイトAstrid Williamsonをパートナーに'songs of Love and Demise'(愛と終焉の歌)というコンセプトでオリジナル、カヴァー曲を交え演奏。名ソロ作『A Casa Verde』で取り上げたGoya Dress時代の"Glorious"はその作者Astrid Williamsonのリード・ヴォーカルで再演。The Cureの"Friday I'm in Love"、CineramaのシングルB面で取り上げていたThe Smiths "London"、Leonard Cohenの"Who by Fire"などカヴァー曲を挟み、ラストはDavid Gedgeをゲストにまさに'song of Love and Demise'そのもののTWP"Brassneck"を演奏。今年も昨年に引き続き強い印象を残したステージでした。 ラストは日本時間で朝5時過ぎから始まったThe Wedding Present(6:11:55〜)。アルバム『Seamonsters』の"Lovenest"のエンディングに収められていたあの特徴的なノイズを出囃子に登場。現在の正メンバーでもあるSleeperのJon Stewartを含む4人によるオール・タイム・ベスト的なセットで締め括られました。アッと驚く様な選曲こそありませんでしたが、思わず2018年の東京公演2日目を思い出した"Fleshworld"(前述の"Lovenest"シングルB面)と"Big Rat"(1994年作『Watusi』収録曲)という、そもそもあまりライヴでは取り上げられない隠れ名曲が演奏されたのと、1988年のシングル"Nobody's Twisting Your Arm"の間奏前に入るDavidの"Take it away, Grapper"が"Take it away, Sleeper!"に置き換えられていたのに思わず頬が緩みました。昨年のThe Primitivesの様な大物ゲストこそいなかったものの、サブステージのゲストアクトは初見の地元ブライトンのバンドが多く、これもフェスならではの醍醐味だと感じました。なお、来年第14回ももちろん開催が決定しており、チケットも販売開始しています。
◎夏恒例のフェスティヴァル『At the Edge of the Sea』今年もオンライン配信が決定 [2023/6/18] 昨年コロナ禍を経て3年ぶりに開催されたDavid Gedge主催のフェスティヴァル『At the Edge of the Sea』。今年で13回目を迎える同フェスティヴァルが昨年に続き、オンラインでも配信されることが決定しました。現在Lout Promotionsのサイト上で視聴用のチケットが販売中です。開催日は8/12。料金は日本円で1,000円から任意の金額で購入できます。今年も特別編成のCINERAMA、盟友Terry de Castroなどのゲストアクトに加え、もちろんメインアクトをTWPが務めます。詳しいタイムテーブルは今後発表されるとのことです。
◎The Wedding Present 5/15 BBC 6 Music Marc Rileyの番組でのライヴ・セッションが放送されました [2023/5/16] 5/3にお伝えしたBBC 6 MusicのMarc Rileyの番組での通算12回目となるライヴ・セッションが放送され、局のWebサイトで本日から29日間アーカイヴがお聴きいただけます。今回番組中でインタビューを挟みながら演奏されたのは3曲。昨年の月刊シングル・シリーズ『24 Songs』でも異色のソリッドなダンス・トラックに仕上がった"We All Came from the Sea"がライヴ初演奏、リモート・セッション・シリーズ『Locked Down And Stripped Back』シリーズでも好評だったベースのMelanie Howardがリード・ヴォーカルを取った1995年制作の『Mini』からの名曲"Sports Car"、そして昨年夏のライヴで演奏され話題となったLowの2002年の楽曲「Canada」の圧巻のカヴァーを披露しました。各曲の番組中でのスタート時間を下記に記しますので、ご参考ください。 22:52- We All Came from the Sea
51:32- Sports Car
59:14- Canada (Low cover)
また毎回この番組の後に放送されているGideon Coeの番組枠でも、追加で同一セッションで収録された曲が放送されていますが、今回も同様で『24 Songs』シリーズからの"Science Fiction"が放送されました。こちらも局のWebサイトで本日から29日間アーカイヴがお聴きいただけます。曲のスタート時間は2:26:46あたりからです。
◎The Wedding Present ウクライナ支援のためのThe Beatlesカヴァーを披露 [2023/5/14] 毎年開催されている恒例のユーロヴィジョン・ソング・コンテストの企画の1つとして、第67回目となった同コンテストの最終日である5/13 正午に、世界中でThe Beatlesの"With a Little Help from my Friends"を演奏するという企画「Help Ukraine Song」が行なわれました。文字通りウクライナ支援のための企画で、紛争や戦争の影響を受けた子供や若者を支援する非政府組織Warchildへの寄付を呼びかけるもの。各SNS上で#HelpUkraineSongで検索すると、同曲をリヴァプール博物館では市民の合唱隊、街中のアマチュア・バンド、保育園で子供達と一緒に演奏する様子など、様々な映像がご覧になれますが、実は同コンテストの大ファンであることを以前から公言しているDavid Gedgeにも声がかかり、明日5/15のBBC 6 Music「Marc Riley」の番組でのライヴ・セッションのために行なっていたリハーサル中に撮影されたセミ・アクースティック編成でのカヴァー映像を各SNSアカウント上で公開しました。The Wedding PresentとしてThe Beatlesのカヴァーをするのはこれが2回目。前回1988年にカヴァーした"Getting Better"に続き、偶然にも1967年の『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の収録曲をカヴァーしたことになります。
◎The Wedding Present 1994年作『Watusi』、オリジナル盤発売以来29年目にして初のアナログ盤LPの再発決定 [2023/5/4 - 追記5/12 - 9/18] 1994年9月、Island Records在籍時に唯一残されたスタジオ・アルバムである『Watusi』。1997年以前のザ・ウェディング・プレゼントの諸作は最低でも1回はアナログ盤が再発されてきた中で、おそらくは当時の契約解除に至った経緯から、本作だけが唯一その機会が無く、ここ数年中古市場でも不当に価格が高騰していましたが、ついにオリジナル盤発売29年目にして初となるアナログ盤LPのリイシューが決定いたしました。発売元は最近ではThe Pale FountainsやLloyd Cole and the Commotionsのヴァイナル盤の再発も手がけている英ロンドンのレーベルProper Recordsで発売日は6/2の予定(カタログ番号:UMCLP042)。180グラムの重量ブラック・ヴァイナル盤仕様とのことです。レーベルのWebサイトの他、Juno Recordsなどイングランド内のいくつかのショップやAmazon.co.jpで購入できます。気になるのは、2014年の英Edselからの拡張版CD発売の際に変わった各曲間の長さで、アルバムを通して聴いた時に大きな違和感を残すものになっていたので、今回そこも含めてきちんとオリジナル盤に準じたものになっているのか?にも注目したいと思います。
[追記2023/9/18] 遅ればせながら入手し、確認しましたが、やはり“オリジナル盤よりも曲間短い問題”が依然として解消されず、本再発盤でもA面の"Let Him Have It"と"Gazebo"の間、B面最後の"Catwoman"と"Hot Pants"の間が2014年の英EdselのExpanded Editionの時と同様でした(前者は約2秒、後者は約7秒短い)。特に後者はあの混沌としたエンディングの後、10秒強のポーズを挟んで、まるで映画のエンドロールの様にサーフスタイルの名インスト"Hot Pants"がスタートするのが、何とも言えない余韻を残すものだったのに、改悪と呼んでいい曲間処理だった事もあり、残念で仕方ありません。また『The Hit Parade』30周年記念のアナログ盤もそうだったのですが、デジタル・マスターから制作しているからなのか、何でこんなに音が籠っているのか、という印象で、こればっかりは未聴の方は何としてもオリジナル盤を探して聴いていただきたくなる代物です。
◎The Wedding Present 5/15 BBC 6 Music Marc Rileyの番組での通算12回目のライヴ・セッション放送決定 [2023/5/3] 来る5/15、『‘24 Songs’: The Album』のリリースに合わせて通算12回目となるBBC 6 MusicのMarc Rileyの番組でのライヴ・セッションの放送が決定しました。同番組への出演は2019年10月以来約3年半ぶり。時折しも局の方針で、長年続いてきた番組の終了が報じられたばかりで、これがもしかしたら最後の機会になるのかもしれません(毎回セッションをシェアしてきたGideon Coeの番組も同様に終了)。これまで4枚のカタログにまとめられてきた同番組でのセッション音源ですが、おそらくここでのセッションもまだカタログにまとめられていない前回2019年回を含む第5弾として発表されることになるのでしょう。番組は15(月)現地時間午後7時〔日本時間では16(火)午前3時〕から。今回も放送終了後に局のWebサイトでアーカイヴがお聴きいただけるようになります。
◎The Wedding Present 1986年の3rdシングルのPeel Sessionテイクが英Optic Nerve Recordingsから9/8 11/10再発 [2023/4/27 - 更新9/29- 2024/3/28] 英プレストンのインディーズ・レーベルOptic Nerve Recordingsがインディー・ギター・ポップ系の名曲を7インチ・シングル盤で再発していく恒例のシリーズOptic Sevensの第5弾"Optic Sevens 5.0"のラインナップを発表。今回は1984年から89年にかけてリリースされた12タイトルが8/4から毎週1タイトルずつ再発されていくとのことですが、その9/8 11/10発売分として1986年7月にリリースされた3枚目のシングル"You Should Always Keep In Touch With Your Friends / This Boy Can Wait"が再発されることになりました。 ただし、本シリーズの他のカタログの様にオリジナル7インチ版のレプリカではありません。A面曲は後述の通り、名コンピレーション『Tommy』にも収録されたJohn Peel Sessionでのテイクが採用、"This Boy Can Wait!"もオリジナル・7インチ盤に収録されていたエディット版(収録時間3'08"の方)では残念ながらありません。Unedited Versionで収録とのことで、同曲をA面にした12インチ盤(今回の再発盤のジャケットのデザインは元となったイラストのトリミングが異なるこちらの12インチ版の方を採用)やオムニバス盤『NME C86』、『Tommy』に収録された全長版(4'00"版)の方ということになります。元々オリジナル・7インチ盤は両面に"You Should Always Keep In Touch With Your Friends"を収録したミスプレス盤が出回った曰く付きのカタログであり、ぜひともエディット版を収録した正規版を再現して欲しかったところです。 "This Boy Can Wait!"の7インチ・エディットについては2014年の英Edsel『Tommy』拡張版の時に続き、またもや絶好の再発の機会を逃しているわけで、個人的にはテンションがかなり下がる要因になりました。予約受付は本日からレーベルのWebサイトで開始しています。
[最終更新2024/3/28]
結局実際の出荷は2024年2月に入ってから行なわれた本カタログ、ようやく入手しましたが、大変残念なことに、A面曲は収録されているのはオリジナルの7インチ・シングル・テイクではなく、『Tommy』に収録されているJohn Peel Sessionテイクでした。今更言うまでもなく、録音の出来としてはPeel Sessionのテイクの方が良いのですが、"This Boy Can Wait!"の12インチ盤の収録は事前に予告しておいて、この件についてはこれまでレーベルのWebサイト上でも一切何の言及もされていません(ついでに言うと、レーベルの公式X[旧Twitter]アカウントでも、このカタログのリリースに関するポストが全て削除されていますし、この件をレーベル側に指摘した2日後には当初記載の無かった"Tracks remastered for vinyl from the 'Tommy' album"〔『Tommy』からリマスター〕という一文がWebサイト上に知れっと追加されていますが、これは流石に悪手という他なく、呆れます。最初からそう記載するべきでは?)。明確に、これは詐欺的な行為であり、このシリーズの本来のコンセプトからすると、有り得ないほどの欠陥と言わざるを得ないものです。
◎The Wedding Present『24 Songs』シリーズ5/19アルバム化決定! [2023/2/28 - 4/9更新] 2022年の1年間かけて展開してきた30年ぶりの月刊7インチ・シングルシリーズ『24 Songs』。待望のアルバム化が遂に決定致しました。タイトルはそのものズバリの『‘24 Songs’: The Album』。元々のシングル・シリーズの発売元であり、英EMIレコーズがイングランド北部を拠点とするレーベルとして新設したEMI Northのパートナー企業に選ばれたことで話題になった英リーズのClue Recordsから5/19にリリースされます。 最初の月刊7インチ・シリーズであった1992年の『The Hit Parade』のコンピレーションはいろいろなヴァリエーションで発売されましたが、どれも基本的には発表順で収録されていました。対して今回は単なるコンピレーションというよりは、新曲で構成されたアルバムとして聴けるように、発表順には拘らない形で曲順は構成されていて、さらにシングルでは非常にファン泣かせの肝心な場面でのフェード・アウトで処理されていた楽曲(収録曲末尾*印)は全て、エンディングまで聴かせる全長版で収録されます。またボーナストラックとして5曲収録。うち1曲は初代ギターリストのPeter Solowkaをフィーチャーした"Teper My Hovorymo"(タイトルからするとおそらくウクレイニアン・スタイルの曲か?と思ったらPeterが現在も活動するThe Ukrainiansのカヴァーで、この後発表されるウクライナ支援のためのチャリティー・アルバムに提供されるとのこと)、残り4曲はこれまでアナログ盤のシングルで発表されてきた未CD化楽曲で、CINERAMA名義のABBAカヴァー"The Name Of The Game"とのカップリングで発表された2018年のスプリット7インチ盤からThe Clashのカヴァー"White Riot"。2019年の両A面シングル"Panama"、"Jump In, The Water's Fine"。後者は同年7月の東京公演会場のみで販売された限定クリアー・7インチ・ヴァイナル盤のみに収録されていた日本語ナレーション入りのヴァージョンで収録されます。僅少200枚限定プレスだったため速攻で完売した12インチ、"We All Came From The Sea"のUtah Saints Remixも今回初CD化。さらにボーナスDVDには本シリーズ開始記念で昨年1/22に英ブライトンHoveのシアターThe Old Marketで行なわれたライヴがフルサイズで収録されます。
24 Songs Tracks: *Full length version
I Am Not Going To Fall In Love With You*
Memento Mori
That Would Only Happen In A Movie
We Interrupt Our Programme*
We Should Be Together
Strike!
Science Fiction*
Summer
Each Time You Open Your Eyes*
We All Came From The Sea
Monochrome*
Kerplunk!
Don’t Give Up Without A Fight
X Marks The Spot
You’re Just A Habit That I’m Trying To Break
Plot Twist
Whodunnit*
A Song From Under The Floorboards
Telemark*
Astronomic
Go Go Go
Once Bitten
La La La
The Loneliest Time Of Year*
Bonus Tracks:
White Riot
Panama
Jump In, The Water’s Fine (Japanese Edit)
We All Came From The Sea (Utah Saints Remix)
Teper My Hovorymo (Featuring Peter Solowka)