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1989

    ◎ 1月: この年発表された1988年度のN.M.E.のリーダーズ・ポール(読者人気投票)において前年純然たる新作のリリースは無かったにも関わらず、U2やR.E.M.といったビック・ネームを押さえ見事にTHE WEDDING PRESENTがベスト・バンドに選出される。

    ◎ 2月15日〜20日: 英国ツアー(6会場6公演)。

    ◎ 4月17日: 自主運営していたレーベルReceptionからメジャーのRCAへと移籍後初の作品となる企画アルバム『Ukrainski Vistupi V Johna Peela』 [RCA PL74104]リリース。アナログ盤は10インチで、凝ったアート・スリーブも話題になった。内容はBBC Radio 1「John Peel Show」の為に収録された2回の特別セッション、通称“ウクレイニアン・フォーク・セッション”を集めたもの。旧ソ連領だった時代のウクライナ共和国に生まれた父を持つギターリストのPeter Solowkaのアイデアによるもので、バラライカやフィドルなどの伝統的な楽器も交えて、イギリス北部のウクレイニアン・コミュニティで親しまれていたロシアやウクライナ地方の民謡/フォーク・ソング、英国フォークをアグレッシヴなバンド・アレンジを施した演奏でカバーしている。限定プレスで音楽的にはTWPの本質からはかけ離れたものであったにも関わらず、折からのワールド・ミュージック・ブームや当時盛り上がりつつあったウクライナの文化復興運動ペレブドーヴァも追い風となったのか、全英アルバムズ・チャート22位に食い込む誰も予想だにしなかった大ヒットとなった。ちなみに日本ではこのアルバムが初めて国内盤で発売されたものだった [BMG R32P-1206/当時の邦題は「ウクライナ・ソングス」]。

    ◎ 4月16日〜30日: ウクレイニアン・セットでの英国ツアー(8会場8公演)。メインアクトはPeter Solowkaが当時はTWPと並行して活動していたThe Ukrainians(脱退後はそのUkraniansに専念)。

    ◎ 5月2日: BBC Radio 1「John Peel Show」ための録音(オンエアは5/15)。『Ukrainski Vistupi V Johna Peela』同様ウクレイニアン・フォーク・プロジェクトの内容で、2000年9月に発売された上記アルバムの再発版『UKRAINAN JOHN PEEL SESSIONS』[FRESH CD 100]に追加収録され、初めてその全貌が明らかになった。

    ◎ 5月11日〜25日: 欧州ツアー(5カ国12会場12公演)

    ◎ 8月29日: BBC Radio 1 "John Peel Show"のためのライヴ・レコーディングをロンドンSubterraneaで行う。このライヴはJohnの50回目の誕生日を記念したショーのための録音だった。ここでは同年10月発表の『Bizarro』からの新曲6曲を披露。その他の出演バンドはThe Fall、The House Of Loveなど。この日の録音は全て2014年10月に英Edselよりリリースされた『Bizarro』の4枚組エクスパンディッド・エディションで聴く事ができる。

    ◎ 9月25日: 通算8枚目のシングル"Kennedy"[RCA PB43117]発表。10/14付けの全英シングルズチャートで33位にランクインし、初の全英シングルズ・チャートTOP40入りを果たし、彼らのキャリアを代表するヒット曲になる。

    ◎ 10月23日: フル・アルバムとしては2枚目となる『Bizarro』[RCA PL74302]発表。タイトルはスーパーマンのコミックに登場するキャラクターから取られた。全英アルバムズ・チャート最高位22位。

    ◎ 10月16日〜12月13日: U.K.〜欧州ツアー(34会場36公演)。


89年に発表された主な音楽作品

The Stone Roses "The Stone Roses", Love & Rockets "Love & Rockets", The Cure "Disintegration", New Order "Technique", XTC "Oranges & Lemons", Primal Scream "Primal Scream", Pixies "Doolittle", Bastro "Bastro Diablo Guapo", Galaxie 500 "On Fire", Red Hot Chili Peppers "Mother's Milk", Cowboy Junkies "The Trinity Session", Tears For Fears "Seeds of Love", Sweetmouth "Goodbye to Songtown", Nirvana "Bleach", Lenny Kravitz "Let Love Rule"

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